フードデリバリー業界における『無知は罪』の実例

こんにちは、おつまみ(@otsumami082)です。

私の配達員としての経歴

  • 配達員歴:2年以上(2021年12月現在)
  • 配達件数:7000件以上
  • 配達エリア:東京(新宿区メイン)
  • 配達手段:自転車(4万円のクロスバイク
  • 一日あたりの稼働時間:平均すると大体3~5時間くらい(時期により1〜3時間)
  • 月の稼ぎ:15万~25万円くらい(時期により10万以下)
  • 配達員としての基本スタイル:フリーの日は昼のピークタイム1~3時間、夕方のピークタイム1~3時間。他の業務や学業との兼ね合いにより増減あり。(稼働しない日もアリ)

    UberEats配達歴&件数

 

先日、Wolt配達パートナーとしてとある店舗にピックアップに向かいました。

そして料理受け取りの際に、店員さんから

到着が遅い!

と言われました。

 

しかし、ピック距離(グーグマップで2.7km)を考慮すると私の到着が特別遅かった、ということはないと思います。(大体15分くらいで到着しました。)

 

ちなみに自転車で2.7kmピックは結構遠いです。(西武新宿駅〜原宿駅が2.8kmです)

距離2.8kmの一例

 

店員さんがご立腹なのは、おそらく私が配達リクエスト受けた段階ですでに大幅に遅れていたことが原因なのでしょう。

こういう案件もある(※画像は今回のとは別の案件です

 

配達員の手配が遅くなるリスクは、サービスの性質上避けられないんですけどね…(;^ω^)

 

おそらく、この店員さんは『UberEats・menu・Wolt・etc』などのマッチング系フードデリバリー業界のシステムを正しく理解していなために、私に対してクレームを言ってきたのだと私は考えました。

 

店員が理解していないと推測される4つの点(いずれか、もしくは全て)
  1. 配達員がマッチングされない、もしくは配達員が途中で拒否したなどの場合、配達員の手配に時間がかかる
  2. Woltのピック距離は超ロング(私は最長で5.84kmのピック経験あり)の場合があり、マッチングされたとしても到着までに時間がかかることが多い
  3. 遠い場所にいる配達員がマッチングされるのは、近くに注文を受ける配達員がいないから
  4. 配達員はWoltの被雇用者ではなく、配達業務を行う業務請負契約者であるということ。(マッチングが適切に行われなかった際のクレーム対応は業務適応範囲外

 

私はWolt従業員ではありません。マッチングミスが原因の遅延による損害などのクレームは専用窓口へどうぞ。

 

補足

弁護士の方がフードデリバリー各社の契約関係図を提供してくれています。こちらをお読みいただくと『フードデリバリー業者・配達員・注文者』の契約関係における理解がスムーズかと思われます。

当該店員さんはこちらを是非、ご一読願います。

 

業務委託についてはこれらの記事も参考になります↓

業務委託とは? 働き方の特徴と注意点、業務委託契約書・確定申告・源泉徴収について解説 | なるほどジョブメドレー

【すぐわかる】業務委託契約はどんな時に結ぶ?請負との違いや契約書の作成方法を解説

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理不尽クレームにより懸念される今後の悪影響

この案件を終えてからしばらくして、同じ店舗から注文が入りました。

 

ピック距離は3km強。先程より長い距離です。

 

ピックに行ったら、また理不尽なことを言われるでしょうから秒で拒否しましたwww

 

ピック距離約3kmの私が拒否したので、次に配達依頼が入るのは、それより遠い場所にいる配達員でしょう。

 

そして、もしその配達員が案件を受けて向かった場合、同じ店員さんが

到着が遅い!

って言うのでしょう。

 

そして、その配達員もその店の案件を拒否するようになります。

 

すると、本来届くはずだった料理が注文者の手元に届かなくなりますよね。

 

こうして「システムを理解していない無知な店員の振る舞いのせいで注文者にも迷惑が掛かる」という図式の完成です。

 

つまり、こういう店員がいる店舗は以下のような負のループに入るんです。

地獄のループ

  1. 配達員が拒否しまくってマッチングされない

  2. 時間だけがどんどん過ぎる(顧客満足度の低下)

  3. 料理が冷める(顧客満足度のさらなる低下)

  4. 問題店舗だと知らない配達員が注文を受ける

  5. 遠方からはるばる来た配達員に店員が「来るのが遅い」という理不尽クレームをつける

  6. その配達員が今後、この店舗からの注文を拒否し出す

  7. 配達員が拒否しまくってマッチングされない(最初に戻る)

 

そして最終的に、注文者の元に料理が届かなくなってジ・エンドです。(届いたとしても長時間放置で冷めてる)

 

繰り返しになりますが、そもそもクレームつけるなら専用窓口へどうぞって話です(マッチングミスによる損害クレーム対応は配達員の請負業務内容ではありません)。
マッチングされるまでのロスタイムは配達員にはどうしようもありません。
また、woltは店舗から5km以上離れた所に居る配達員にも注文が入るシステムなので、マッチングされた後も到着まで時間が掛かるのは普通にあり得ることです。(ちなみに私が受けた案件の最長ピック距離は5.86km)

 

こういう案件もある(※今回のとは別の案件です

 

さいごに

Wolt側からのサービスの説明が不十分だったのか、店舗マネージャー的な人物がこの店員さんにWolt(というかマッチング系フードデリバリー業態全般)のシステムを教えなかったのか不明ですが、どちらにせよ傾向としてはマズいのではないか、と思いますね。

 

当該店員さんは、こちらの記事↓をお読みになられることを強く推奨いたします。

フードデリバリーのLegal Design~出前館/楽天デリバリー/dデリバリー/Wolt/menu/Chompy編~|徐東輝(とんふぃ)|note

 

というわけで以上、フードデリバリー業態における『無知は罪』の実例の紹介でした。

 

それではまた。

 

 

参考サイト一覧

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